夜の帳がおりれば、こぼれる灯りが袋町のシンボルのように輝いている一角がある。
この場所が、以前は懐石「太田荘」だったということを知る人が少なくなったとしても、角には1Fで立ち呑みで気軽に立ち寄れる「45bisあわ」があり、壁をとっぱらって店内が望める「ビストロ45」はなじみ深いはず。
「YOHKOさん、ここは、COAKIで紹介してくれなくたって知ってるからー。」
そんなことは私だってわかってる。
「ビストロ45」でも「45bisあわ」でもなく、屋根にある小さな小窓からこぼれる光に気づいている人がどれくらいいるだろうか。
ほら、ここ。
この小さな小窓からの灯り ↓ ↓
この小さな灯り、この中に小さなワインバーがあることを知っていますか?
「ビストロ45」の店内を通り抜けてエレベータで4Fへ。
扉がひらけば、そこが「caudalies」。
フランスが好きでワインが好き、そんなマダムが始めた小さなワインバー。
バレエをやっていたというマダムは、身のこなしだけじゃなくて会話も軽やか。
屋根裏部屋の小さな部屋で楽しむワインは、マダムの家に遊びにきた感覚に近い。
そして、ワインバーっていっても、マダムのつくるフランス惣菜がどれも美味しそうで、いつもお腹を満たしてきたことを後悔してしまう。
この日も「フランス人ってね、ラディッシュにバターをはさんで永遠食べちゃうの。」なんて言って、盛られたラディッシュバターがシンプルなのにあまりにも美味しくて、フランス人に共感しちゃう。なんていっても、家でただラディッシュにバターはさんだだけではこう美味しくはならないと思うんだけど。
つきだしに盛られた前菜だけじゃなく、「シャンピニオンと生ハムのサラダ苺のソース」「菜の花とブロッコリーのクリームピューレ」「もち豚とりんごのブルーチーズ焼」、、、あぁ、どれもこれもオーダーしたい衝動にかられながらも、満腹なお腹がGoをだしてはくれず、断念。
中からみれば、屋根の小窓はこんなふうに。この日もグラスワイン一杯ですっかり満足してしまい、美味しい夜の余韻(コーダリー)を楽しみながら家路へつくのでした。
「いつでもうちに遊びにいらっしゃい。」
そう言われているようで、また気ままに、マダムのうちに遊びに行こう。
屋根裏部屋に灯りがともっていれば、もうそれはマダムが待っている証しだから。
■caudaLies (コーダリー)
住所:広島市中区袋町1-18 ビストロ45内4F
火~土:18h~23h30 日:15h~21h 月・祝:休